フェミニズムとファッション、そして日本の#metoo

Fashion&Beauty

最近、フェミニズムという言葉をよく聞きませんか?フェミニズムというと少し難しく感じますが、今のフェミニズムは「性暴力に立ち向かえ!」というシンプルな意味が強いんです。今のフェミニズムはファッション界にも大きな影響を及ぼし、もはや一台ムーブメントに。そこで今回は、「フェミニズムとファッション、そして#metoo運動」について考えます。

目次

1.3/8は国際女性デー
2.2018年、フェミニズムの盛り上がりの背景
3.ファッション界とフェミニストたち
4.DiorのアイコンTシャツ。2018SSは?
5.日本の#metoo運動はどこへ消えた?

3/8は国際女性デー


皆さんは、3/8は国際女性デーだということをご存知でしょうか?実はこの日は、1904年にアメリカで婦人参政権のためにデモ行進が行われた日です。

国際女性デーはこの日を記念して、1910年に「女性の政治的自由と平等のために戦う日」としたのが始まりです。ずいぶん昔に始まったものですが、ここ数年盛り上がりを見せています。現代でもたくさんの女性が性暴力を受け、社会的に苦しい立場にいます。

日本だって例外ではありません。平成28年における平均月収には、男性と女性では“約9万円”もの格差があるのです。

2018年、フェミニズムの盛り上がりの背景

2017年10月から始まった#metoo運動のきっかけは、トランプ大統領ではなく大物ハリウッド映画プロデューサーのセクハラ疑惑でした。ハリウッドで権力を握っていたハーヴェイ・ワインスタインにセクハラ行為を受けたとしてさまざまな女優・モデルたちが実名で告発したのです。

しかし、この背景にはトランプ政権の誕生が影響していることも否定できません。2016年のアメリカ大統領選で、トランプ大統領から性的暴力を受けたことを告白する女性についてメディアが取り上げたことや、トランプ大統領の様々な言動が女性たちの怒りを買っていることは、ご存知の通りです。

#me too運動開始後も、トランプ大統領に関する性的被害の告白は相次ぎました。国の主が性的暴力に加担しているかもしれないことに、アメリカの女性達は黙ってはおらず、さまざまなところでデモが行われました。同時に、#metoo運動も世界的な広がりを見せたといえます。

トランプ大統領が今のフェミニズム運動に一躍を担うことになったのは皮肉なことですね。

ハリウッド、ファッション界とフェミニストたち

実は、今のフェミニズムの盛り上がりは、ハリウッドやファッション界とは切り離すことができません。3/8の国際女性デーでは、ジェニファー・ローレンスやエマ・ワトソン、リリー・シンなどさまざまなハリウッド女優、モデル、ブロガーたちが声を上げました。

「ナスティギャル」で有名な女性起業家のソフィア・アモルーソは、「ガールボス」というインスタのアカウントで、女性を鼓舞しつづける内容のメッセージを投稿し続けています。

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「性暴力には負けない」という意思だけでなく、「男には負けない」という意気込みすら感じられるものが多くなっています。

Diorのアイコン的Tシャツ。2018SSは?

フェミニズムがファッションアイコンとなった証拠に、昨年2017年にはディオールが「We Should All Be Feminists(=私たちはフェミニストであるべきだ)」というTシャツを販売したことがありました。メゾン・ディオール初の女性デザイナーということで、所信表明の意味もあったのかもしれません。

私自身、このTシャツをセレブやブロガーがこぞって着ていたのを思い出します。ファッションと女性は自ずから近い関係にあったことを考えても、そのときの情景は少し異様にも映りました。

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話は戻りますが、今年もディオールはステートメントTシャツを発表しました。「WHY HAVE THERE BEEN NO GREAT WOMEN ARTISTS?”=(なぜ偉大な女性アーティストが存在しなかったのか?)」という内容です。

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2017年よりは遠回しな表現に終始していますが、これには意味があるそう。実はこのメッセージは、1971年に発表されたアメリカ美術史の学者であるリンダ・ノクリンの著書タイトル。この本は、当時美術界で女性が成功を収めることが難しかったことを歴史から紐解く内容となっています。ファッション界も男性支配が根強く残っていることを問題提起したかったのかもしれませんね。

デザインとしては、Tシャツからボーダートップスに変更になりました。去年に比べるとぱっと見のインパクトは減っているような気がしますが、皆さんはどう思いますか?

日本の#metoo運動はどこへ消えた?

さて、今や#metoo運動は世界に広がっています。おとなりの韓国でも、女性から性暴力告発が相次いでいるそう。有名な俳優が事務所から解雇されたり、長年性暴力を受けていた秘書が告発したりなど、社会問題に発展しています。

一方、日本ではどうでしょう。日本でも性暴力はたくさん存在しています。痴漢被害を受けたことのある女性は山ほどいるのに、「女性なら誰でもあることで、仕方のないこと」と片付けてしまう癖があるのはなぜなのかと考えてしまいます。

ブロガーのはあちゅうさんが元上司から受けていたセクハラ・パワハラを告発したことは#metoo運動に関連するもの。これについては、多少の話題にはなったものの、国がひっくり返るほどの大問題というところまで盛り上がったとはいえません。また、レイプ被害を告発したジャーナリストの詩織さんにいたっては、酷いバッシングと無関心にさらされています。

彼女たちのように勇気を持って告発する女性は単純にクール。自分の被害を告白することは本当に辛いこと。それを乗り越え、同じ経験を持つ女性たちにパワーを与える行為ができる人は素晴らしい。そして、これを支える人たちもクールそのものだといえるでしょう。

日本において#metoo運動は、なぜ根付かなかったのでしょうか?力強くクールな女性たちは、どこへ消えたのか。

#metoo

 

yuikomore

司法浪人中にこの世界に浸かってしまったフリーライター。無駄に法務博士(職業)の学位あり。ノマド女子と言いながら、在宅ワークが多いのが最近の悩み。もう一度NY...

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