痴漢保険。被害に遭う女性も使える保険なの?

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(2018/4/18更新) 
最近よく耳にする「痴漢保険」。男性視点で冤罪を防ぐ保険として取りあげられています。でも、女性視点で見ると、「これって痴漢被害に遭った女性にも適用できる?」という疑問も。また、痴漢犯人に逆に利用されないか心配ですよね。でも実は、その点も考慮されていて、女性でも加入できるそうなんです。ということで今回は、痴漢保険の内容や女性にとってのメリット・有効性について考えてみたいと思います。

目次

1.身近なSOS女子トーク#2「痴漢保険」
2.痴漢保険ってなに?
3.痴漢に逆に利用される危険性?
4.女性にとってのメリットは、「安心感」
5.「痴漢被害ヘルプコール」の被害女性への有効性は?
6.結論:弁護士費用保険で良いかも?

身近な問題SOS女子トーク#2「痴漢保険」

今回の登場人物

A子


大手メーカー勤務のバリキャリ。会社では姉御肌のできる女。過去に盗撮被害にあったこと経験が…。

D恵


弁護士事務所勤務のパラリーガル。おっとりしているようで芯が強い。[/profile]

A子
最近、「痴漢保険」の存在を知ったんだけど、あれって男性向けだよね?「痴漢冤罪ヘルプコール」ってやつ。
D恵
ううん、女性の加入者もいるらしいよ。女性の場合は、痴漢被害ヘルプコールなんだって。痴漢されたときに、ボタン一つで弁護士に繋がるらしい。女性にとっては安心感あるよね。
A子
そうなんだ!女性の味方でもあるんだね。でもさぁ、逆に痴漢に利用されそうじゃない?実際使えるの?
D恵
うーんそこは微妙。示談交渉に対応してないみたいだから。保険期間中も1回しか利用できないみたい。あと盗撮には対応してないんだって。。
A子
それはちょっと微妙かもね。
D恵
全部に対応して欲しいなら、弁護士保険もあるよ。すぐにかけつけるってのはないだろうけど…。もし気になるなら、「プリベント少額短期保険株式会社のMikata」てのと比較して検討してみたら?

A子さんのようなお悩みをお持ちの方のために、以下で詳しく解説します!

 

2.痴漢保険ってなに?

まず、痴漢保険の内容をみていきましょう。

痴漢保険として最近有名になったのは、ジャパン少額短期保険株式会社が開発した「痴漢冤罪・痴漢被害ヘルプコール」という商品です。メディアなどでは、痴漢冤罪の被害のための商品として紹介されることが多いと思います。

もっとも、女性の加入者も2割いるということから、男性の家族や毎日通勤で電車を利用する女性が加入していることが伺えます。

「痴漢冤罪・痴漢被害ヘルプコール」は、

基本的には、痴漢被害に遭ったときや痴漢被害を訴えられたときに、電話で弁護士と会話し、助言をもらうための保険です。個人賠償責任保険に付帯するもので、これ単体では入れません。インターネットのみで販売です。

内容は、事件発生後48時間以内にかかった弁護士費用(接見費用・交通費)について保障してくれるというもの。これ以外にも、弁護士に無料相談も可能です。費用は、月590円で年間だと6400円になります。本人や配偶者、同居する親族などが補償対象となります。

実際の使い方は、簡単です。スマホにヘルプコール利用画面をブックマークしておき、痴漢被害(冤罪被害も含む)に遭ったら、ボタンを押すだけです。ボタン1つで、すぐに弁護士を呼べるのは男女問わず安心かもしれませんね。

 

3.痴漢に逆に利用される危険性…?

この保険に対しては、「痴漢の犯人に利用されるのでは?」という心配の声も出ています。

しかし、この点は大丈夫だと思います。というのも、男性側が冤罪を主張している場合は、保険会社が弁護士費用を一旦負担しますが、「本当は犯人だった!」というケースでは、保険契約者へ費用が請求される仕組みになっているためです。

実際に、保険加入を検討してみると、痴漢を常習的にしている人は「よし!入ろう!」とはならないと思います。

どうでしょうか?

 

4.女性にとってのメリットは、「安心感」

メリットは、ズバリ「安心感」だと思います。

痴漢被害にあったとき、とにかく助けてほしいという気持ちから「ヘルプコール」を押す。すぐに駆けつけてくれる保障はないけれど、電話で専門家の弁護士がレスキューしてくれるという点には、大きな安心感を得ることができると思います。

実際、痴漢被害に遭ったとき、「すぐに周りの人に助けを求められない」「ショックで駅員に言えなかった」というケースはものすごく多い。すぐに声をあげられないという方でも、スマホのボタン1つで誰かが助けてくれるという安心感は大きいでしょう。

 

5.「痴漢被害ヘルプコール」の女性への有効性は?

まず、痴漢被害で、弁護士が必要になる場面というのは、示談交渉の段階です。

犯人が痴漢行為を認めた場合、加害者側の弁護士としては、示談を進めていきます。もちろん、誠意ある対応で示談金を支払うと言ってもらえれば、それで許せるかもしれません。しかし、相手はプロでこっちは素人。適切な金額なのかなんてわかりません。そんなとき、こちらにも弁護士がいると助かるはずです。

お金では傷ついた心は解決できませんが、最終的にはこれ以外に現実的に償ってもらう方法はありません。精神的に不安定になったら病院に通うケースもありえるので、示談金はしっかりともらっておいて損はないのです。

しかーし、「痴漢被害ヘルプコール」は、示談交渉に対応していません。

基本的には、事件発生後48時間の電話での簡単な相談のみで、「被疑者段階での着手金・報酬金は除く」となっているからです。示談交渉をまかせることは、ほぼ不可能でしょう。また、駆けつけてもらえる場合でも、事件発生からの到着までの時間の保障はなく、すぐに来てくれるとは限らないという点の有効性に疑問を感じます。

保険期間の1年で1回しか使えない点も「なぜ?」なのでしょうか。1回だと、利用をためらうケースも考えられます。また、同じ駅周辺の性犯罪でも盗撮は対象外となっています。ここは正直、入れてほしいなぁというのが私見です。痴漢も盗撮も駅での性犯罪なので、お願いしたいところですね。

 

6.結論:弁護士費用保険で良いかも?

「被害ヘルプコール」より、「冤罪ヘルプコール」というネーミングを大々的に押し出しているので、やはり冤罪被害に遭う男性やその家族向きの保険というテイストが強い商品でしょう。ヘルプコール自体は女性に対しては、あまりおすすめできません。

しかし、痴漢被害によって精神的不安に陥り通院が必要となるようなケースでは、当該保険の主軸である弁護士費用等保険金が使えるかもしれません。弁護士費用をまかなえるという点では月590円は安いかも。ただし、これを希望するなら他社の弁護士費用保険に入るという選択肢もあります。

有名どころでは、プリベント少額短期保険株式会社のMikataという保険(月額2980円)損害賠償だけでなく相続など他の法律問題にも対応しているようです。最大の保障金額なども見比べて、比較検討してみても良いのではないのでしょうか。

ジャパン少額短期保険株式会社「痴漢冤罪・痴漢被害ヘルプコール」

Mikata (プリベント少額短期保険株式会社)

yuikomore

司法浪人中にこの世界に浸かってしまったフリーライター。無駄に法務博士(職業)の学位あり。ノマド女子と言いながら、在宅ワークが多いのが最近の悩み。もう一度NY...

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