フリーになる人必見!法律的観点からみる「損しない会社の辞め方」

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会社員を辞めることは勇気のいること。これまで必死で会社のために尽くしてきたんだから、最後くらい損はしたくない。そんな気持ちってありますよね。そこで、今回はこれから会社を辞めるフリーランス予備軍の女子のために、「損しない辞め方」を法律の視点から伝授いたします。

目次

身近なSOS女子トーク#会社辞めるならいつが良い?
1.会社を辞める!損しない辞め方ってあるの?
2.法律的観点からみた「損しない辞め方」
有給は消化しよう
末日退社を選択しよう
ボーナスをもらって辞めよう
12月末がベストな退社日?
4.損しない辞め方。実践したら嫌われる?
5.損しない辞め方を実践する方は、あなた次第。

身近なSOS女子トーク#会社辞めるならいつが良い?

とある日の女子会…

今回の登場人物

A子


大手メーカー勤務のバリキャリ。会社では姉御肌のできる女。過去に盗撮被害にあった経験が…。

B美

ノマドワークがモットーのフリーランスライター。仕事柄SNSに強い。男勝り。

A子
実は、将来的に会社辞めようかなって考えてるんだ。
B美
…そっか!まぁでもこのままでいいのかずっと悩んでたもんね。自分の人生だしいいんじゃない?
A子
ありがとう。まだはっきり決まったわけじゃないけど、選択肢の1つとして考えてみてる。でもさ、結局いつやめるのがいいと思う?損はしたくないし。
B美
確かにそうだよね。私が会社辞めたときは、D恵に相談して、いくつかアドバイスをもらったよ。
A子
えっどんなどんな!?
B美
簡単に言うと、「①有休は消化すること、②月末退社を選択すること、③ボーナスもらうこと」だね。あっあと、12月末に退社が基本的には良いらしい。
A子
えっなんかそれちょっと都合良くない?(笑)
B美
だよね(笑)。まぁ結局私も、全部はできなかったんだけど、「労働者の権利」なんだって知った上で「自分で選択した」って意味では良かったかな。会社都合じゃなくて、自分で選ぶってことに意義がある気がする。
A子
まぁ確かに知らないより知ってる方がいいよね。
B美
うん。フリーランスになったら、全部自分で決めなきゃいけないし、コントロールしなきゃいけないことも多いからその覚悟ができたかな。
A子
なるほど。ちょっと詳しく教えてくれる?仕事の話も聞きたいな。
B美
もちろん!えーっとね…何から話そうかな…

A子のようなお悩みがある方は、以下で詳しくみていきましょう!

会社を辞める!損しない辞め方ってあるの?

これまで会社員で頑張ってきたけど、新しい人生をスタートするために今の会社を辞めることを決断する。素晴らしいことだと思います。「何考えてるの?」と疑問を投げかけられることも多かったでしょう。私からはせめて言わせてください。

「本当にすごい!!」

だって、今までやってきたことを手放して新しいことをスタートするなんて本当に勇気がいることです。決断できた自分を心から褒めてあげるべきだと思います。

そんな勇気のあるあなたにちょっとしたプレゼントとして、今回は、なけなしの法律の知識を使い、損しない辞め方を伝授したいと思います。

法律的観点からみた「損しない辞め方」

ここからは、労働者に認められた権利のおです。経営者の方には申し訳ありませんが、ここはご容赦いただけますと幸いです。

有休は消化しよう

有給は、労働法39条に規定された労働者の権利です。同条には、「使用者は、その雇入れの日から起算して6箇月間継続勤務し全労働日の8割以上出勤した労働者に対して、継続し、又は分割した10労働日の有給休暇を与えなければならない。」と明記されています。

有給消化については、誰にも文句を言われる必要もないことです。これから仕事をやめるんだから、今までのような“しがらみ”は気にすることなく、権利を行使しましょう。

しかし、「周りに迷惑をかけるのは申し訳ない」と考える人も多いでしょう。この感情もクリアするためには、早めに退職の意向を伝えること、そして仕事の引き継ぎなどを早めに終わらせることが肝心です。

末日退社を選択しよう

次は、退社日についてのお話です。まず、前提として、自己都合退職については、民法627条1項に規定があり、2週間前に退職の意向を伝えれば大丈夫となっています。もっとも、就業規則で1ヶ月前に退職届けの提出が必要とする規定がある場合は、1ヶ月前に届出をする方がベターです。

そして、肝心の退社日についてですが、上述した制限をクリアすればいつでも大丈夫です。「◯月◯日に退社」というふうに自分で指定できます。そのため、「辞めるなら◯月◯日にしてくれ」という会社からの指定は基本的に従う必要がありません。そして、“損しない”という観点から考えると、月末を退社日に設定するのがベストです。

というのも、会社員の方は厚生年金に入っている方がほとんどだと思いますが、これは会社が半分の年金を負担してくれています。仮に、20日とか28日とか中途半端な日に辞めてしまったら、保険料について、その月の分を負担しなければいけなくなります。つまり、1ヶ月分の保険料を損することになるのです。

保険の資格を喪失する日は、退職日の翌日になっており、これについては月ごとに判断されます。仮に、上記のような中途半端な日に退職したとすると、会社はその月の保険料を負担しなくても良いことになってしまうです。

もしかしたら、会社としては、「末日はお休みだから28日がちょうど良いんだけど…」と言われるかもしれません。しかし、これには決して従わないでください。

なぜなら、自己都合退職の場合、退職日は自分で決めるものだからです。

ボーナスをもらって辞めよう

これからの生活は少し不安定な日々が続くかもしれません。そのため、できる限りこれまで働いた対価はいただいた方が良いと思います。「でもボーナスもらってやめるなんて図々しくない?」と考えた方もいるでしょう。実は、この退職時の賞与の支給については裁判でも争われています。

法律上、ボーナスは「賞与」といいます。そして、賞与については、いわゆる毎月のお給料とは異なり、社員に絶対支払わなければいけないものではないのです。極端なことをいえば、賞与の支給は、使用者である会社の裁量によって支給をするかを決めることができます。

会社によっては、ボーナス支給の在籍要件などを就業規則に規定しているところもあるでしょう。判例上この有効性も争われましたが、基本的には有効との判断です。そのため、退職の意向を伝える前に就業規則をチェックすることをおすすめします。

ちなみに、年俸制の方は、基本的にボーナスも賃金だと判断されています。そのため、退職の意向を伝えた際に、ボーナス全額カットというのは違法の可能性が高いですので、ここは覚えておきましょう。

しかし、最終的にボーナスの金額は会社が決めますので、減額の可能性はありますこれを避けるためには、冬のボーナス支給後に会社をやめることを伝えるほかありません。

12月末がベストな退社日?

ボーナスももらって、有給も消化して、月末ということを考えると、結論的に12月末がベストということになります。ですが、これは人によっては難しい選択だと思います。

「ボーナスもらった月に辞めるなんて非常識!」という感情が心のどこかに渦巻くからです。

そこでおすすめなのが、2月か3月末日に辞める事ボーナスをもらった後に、「辞めます」といえるだけでなく、その後引き継ぎの調整をしたり、有給を消化したりする機関的猶予があるからです。また、ボーナス支給の際の在籍要件は1ヶ月か2ヶ月程度のものが多く、これにも引っかからないので、おすすめといえます。

それぞれの会社の事情があるので、一概にこの月が絶対ということはできません。自分が損しない方法と会社の事情を組み合わせて、ベストなタイミングを見計らってみてください。

損しない辞め方。実践したら嫌われる?

お仕事の事情はそれぞれの会社によって異なると思います。そのため、「そんなに簡単じゃない」と思うかもしれません。また、「こんなに権利、権利って言ったら嫌われるよ」なんて思うでしょう。

確かに、嫌われる危険は十分にあると思います。しかし初めから「権利なんです!!」なんて言う必要なんてありませんし、言わなくても調整してくれる良い会社もあるはずです。あくまで、自分で決められる範囲で損しない辞め方を考えるべきでしょう。

そして、あまりにも会社がブラックだったり、辞めることについて難癖つけてくるケースであれば、あなたにできることは2つに1つです。それは、迷惑をかけないで権利を行使しないのか、嫌われても自分の権利を行使するのかです。人生には人からどう見られるか、どう扱われるかよりも、自分の決断を優先しなければいけないときが必ずやってきます。会社を辞めるタイミングがそのときなのかどうかはわかりません。

しかし、自分のその先の人生に必要なことは何か?という視点から考えると、決断できるかもしれません。退職後はお金が必要になります現実的なことを考えつつ、少しでも損しない辞め方を理解した上で、自分の心地よい落としどころを見つけてください。

損しない辞め方を実践するかは、あなた次第。

「権利」という言葉は誤解されがちな言葉だと思います。「権利を振りかざすな!」という言葉をよく聞くようになりましたが、人に迷惑をかけるかどうかで人生を判断していたら人生を見失います

もちろん、過度に迷惑をかけることはよくないですが、自分の人生です。権利を使うかどうかは、自分で決断して良いはずです。

yuikomore

司法浪人中にこの世界に浸かってしまったフリーライター。無駄に法務博士(職業)の学位あり。ノマド女子と言いながら、在宅ワークが多いのが最近の悩み。もう一度NY...

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